回復する人間

こころのびょーきとの戦いを綴ります。

断薬14日目

断薬してから2週間が経った。

とりあえず生きてます。

この2週間がどんな2週間だったかっていうと、いつ死んでもおかしくないくらい辛くて、孤独で、誰も助けてくれないから、ひたすらもがき苦しんでいたという時間だった。離脱症状によって、言うことの聞かなくなった身体と、どう折り合いをつけるかの、戦いだったと思う。とりあえずまだ生きてるし、離脱症状もずいぶんとマシになったので、このまま続けてみたい。新しい趣味も見つけたし、まだまだ挑戦したいこともあるし。あとは先の見えない不安をどうひとりで乗り越えるか。生きる楽しみを見出したい。そんな欲を、ちょっとだけ、もてるようになった。

夜、映画を観にいく。『存在のない子供たち』。生まれ落ちてくるだけで地獄のような世界を描いた作品。暴力や貧困とがんじがらめになった人生を歩むことになった、中東アジアに生きるゼインという男の子が主人公。彼は、この絶望から脱するために、「僕」を産んだ罪で、両親を告訴する。そこに至るまでに、彼は非人道的かつイリーガルな光景の数々を目にする。

ゼインはとても勇敢だ。悪に満ちた世界で、じぶんの正義のために戦う。彼の言葉や行動の一つひとつに、ある種の力強さ、生への意思が見られる。生きてやる、親を殺してでも。生きてやる、弱いものを守るために。彼にとって両親とは、ただの加害者でしかない。「僕」を産んだ時点で、それは決定している。親であることがどれほど罪なことかをまざまざと見せつけてくれた映画だった。

久しぶりに映画を観た。良い映画でよかった。混雑した新宿は苦手だけれど、こういうのも悪くない。